佐川亜紀|韓国女性詩の現在――母性神話を超えて

January 7, 2011|講義

「ことばのPicture Books講座 母なるもの篇」の一環として、佐川亜紀氏(詩人)による講義が、11月26日に行われました。

講義前半では、詩をめぐる韓国の状況が紹介されました。1970年代、軍事独裁政権による言論統制下の韓国では、詩が社会的影響力を持つ表現手段でした。その後、現在に至るまで詩が社会の重要な存在として広く受け入れられており、詩のテーマは多様化しながらも、もともと詩人が育つ環境が整っているという指摘がされました。
また後半では、1960~70年代生まれで、人気の高い韓国女性詩人、金宣佑(キム・ソヌ)・崔泳美(チェ・ヨンミ)の詩が取り上げられました。彼女たちの詩の分析を通して、女性が公的な社会(=男性社会)においてことばを持ち表現すること、「母」(=産む性)を超えていこうとする女性の生き方について考察されました。

IMG_0789_2.jpgIMG_0784_3.jpg

Lecture|12345