ことばのpicture books講座 ゲスト講義=杉山享司[9月30日]

September 24, 2011|講義

ことばのpicture books講座 あわいに在る編(講師=ぱくきょんみ)では、杉山享司氏(日本民藝館学芸部長)をお招きし、以下のテーマで講義を行っていただきます。

講義テーマ
柳宗悦の心と眼

柳宗悦(やなぎ・むねよし/1889-1961年)は、朝鮮陶磁器との出会いを契機にして、無名の職人たちの手によって生み出された日用雑器に美を見出し、独自の審美眼によって「民芸」という新しい美の概念を世に提示しました。1936年には、東京・駒場に日本民藝館を開設し、以後ここを拠点に四半世紀にわたり、生活の中で美を重んじ、手仕事の復権を目指す民芸運動を繰り広げました。2011年は、柳宗悦の没後50年にあたり、また日本民藝館が開館してから75年の節目の年でもあります。この講義では、明治末から昭和にかけて時代が大きく移り変わる中、新しい美の概念と工芸理論を展開した柳宗悦の生涯をたどりながら、その仕事や思想的特質について紹介します。宗悦が没してすでに半世紀。しかし、宗悦が主唱した「民芸」という独自の美学は、今もけっして色褪せることはありません。モノ作りを志す人々の「美の規範」として、また、美と生活を結ぶ「暮らしの思想」として、大きな影響を与え続けているのです。

■日時:9月30日(金)18:30−20:00
■会場:四谷アート・ステュディウム 仮校舎講義室【地図】
■受講料:2,000円
■お申し込み/お問い合わせ:
近畿大学国際人文科学研究所 東京コミュニティカレッジ
四谷アート・ステュディウム事務室
〒107-0061 東京都港区北青山2-7-25 神宮外苑ビル3F
tel. 03-3351-0591(9:30-17:00、日曜・祭日 休)
fax. 03-3353-7300

杉山享司すぎやま・たかし
1957年静岡県生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、日本民藝館に学芸員として勤務。現在、日本民藝館学芸部長。 『美の裏方・学芸員からのメッセージ』(ぺりかん社)、週刊朝日百科『人間国宝 濱田庄司』(朝日新聞社)、 『日本民藝館手帖』(ダイヤモンド社)、 『美の壺——柳宗悦の民藝』(NHK出版)、『朝鮮陶磁図録』(日本民藝館)などへの執筆あり。

【今後のゲスト講義スケジュール】
10月28日(金)………中村輝子(ジャーナリスト)
11月11日(金)………和田忠彦(イタリア文学者、東京外国語大学副学長)
11月25日(金)………羽田澄子(記録映画作家)
12月9日(金)………藤富保男(詩人)