マルテン・シュパンベルグ|踊る講義

March 31, 2014|講義

2013年10月14日、ダンサー・振付家・批評家のマルテン・シュパンベルグ氏によるレクチャーが行なわれました。今日の新自由主義下の状況では、アーティストであることが資本主義への奉仕を免れないとした上で、カントが提唱した芸術の自律性の概念が考察されました。ヨーロッパにおいて資本主義が誕生した18世紀、それ以前の貴族制度の社会、そして、新自由主義的状況の現在、それぞれの時代の経済システム・権力関係・主体のあり方を比較し、芸術とその所有のあり方を検証していきました。図式を反復しつつ様々な喩えを交えて進行したレクチャーは3時間以上にわたり、最後に、現在アーティストがなし得ることの可能性として、作者が作品の所有者でることを放棄する、そして主体をトランスフォームさせる契機となるような「問い」について語られました。

[通訳:西村未奈、山本貴洋|協力:阿部乃里子]

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特別協力:ボディ・アーツ・ラボラトリー
※このイベントは、whenever wherever festival 2013の関連企画として行なわれました。