特別公開レクチャー ジェイ・サンダース(Whitney Biennial 2012キュレーター)

July 8, 2012|講義

6月20日、2012年ホイットニー・ビエンナーレで、エリザベス・サスマンとともにキュレーターをつとめた、ジェイ・サンダース氏による特別公開レクチャーがギャラリー・オブジェクティブ・コレラティブにて開催されました。恵比寿映像祭キュレーター田坂博子氏をホストに、ビエンナーレの展示内容や作家の選別など企画・設営の経緯についてのプレゼンテーションが行なわれました。

映画監督のヴェルナー・ヘルツォークや振付家のサラ・ミッチェルソン、ロックバンドのレッド・クレイオラなど、いわゆる美術以外の他ジャンルの作家たちを大々的に取り上げ、パフォーマンスや映画上映だけのフロアをつくったり、展示フロアの壁をすべて取り払い導線のない会場をつくるなど、今回のビエンナーレの具体的な特徴についての説明があり、実際にどのように個々の作家とやりとりしキュレーションしていったかが主な話題となりました。

また、現在のアートマーケットのコマーシャリズムに迎合しないような批評性のある実験を許容する場であることが、その企画コンセプトとしてあったという話がされ、オルタナティブ・スペースやギャラリーの活動が活発なニューヨーク・シーンで、美術館でのビエンナーレがどのような役割を担えるのか、という問題にまで話が及びました。

通訳:相磯展子
協力:平沢剛

_MG_5416.jpg_MG_5437_2_2.jpg_MG_5433_2.jpg

関連記事
MoMA展覧会|Grand Openings Return of the Blogs