林道郎|セザンヌ補遺:パズラーとしての画家――水浴図をめぐって

July 24, 2012|講義

講座「Theory Round Table」の一環として、林道郎氏(西欧近代美術史)による講義が、7月5日、12日の二回に渡って行われました。

セザンヌがルーブルで行ったデッサン――過去の巨匠の絵画や彫刻から人物の単体をスケッチしたもの――などを取り上げ、「水浴図」における人物群が、それらを組み合わせて描かれていることに着目しました。人物と人物とを繋げる「間の空間」を「てにをはの空間」あるいは「助詞の空間」といった言語論的なメタファーで捉えながら、シンタックスよりもさらに広い、形態の関係性や色彩の関係性、ストロークの関係性など、すべての関係を統合していく連合論理の絵画として「水浴図」の連作が分析されました。

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今後の講義
松浦寿夫|10月4日(木)|10月11日(木)18:30-20:00
中谷礼仁|10月18日(木)|10月25日(木)|11月1日(木)18:30-20:00
林道郎|11月22日(木)|11月29日(木)19:00-20:30
岡田温司|12月22日(土)18:30-20:00

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