林道郎|普遍性への権利、その不可能性?――美術と(不在の)コミュニティについて
December 12, 2011|講義
講座「Theory Round Table」の一環として、 林道郎氏(美術史、美術批評家)による講義が、10月6日・13日の2回にわたって行われました。
世代論やポスト・モダニズムなど、アートの現状を席巻しているある種の相対主義的な態度に対して、「権利としての普遍性」という問題が検討されました。
ニコラ・ブリオーの「関係性の美学」が孕む諸問題をきっかけに、カントの『判断力批判』やウィトゲンシュタイン「言語ゲーム」を取り上げ、カントの「論争」というモーメントを軸に、自由や責任など、さまざまな事柄が議論されました。