松浦寿夫|いくつかの言語学的な概念について 1

June 7, 2010|講義

講座「Theory Round Table」の一環として、松浦寿夫氏(画家、西欧近代美術史)による講義が、5月13日、27日の2回にわたって行なわれました。

作品は自らの提示(プレゼンテーション)に対してどのような関係をもつのか、という問題を出発点に、ミシェル・トゥルニエの「絵画の伝説」(『夜ふかしのコント』)やソシュールの『一般言語学講義』などが取り上げられ、作品が成立するための必要条件や、恣意性と必然性の問題が分析されました。
さらに、ある一つの要素を選択し(パラディグム)、結合する(サンタグム)という二つの軸の操作をめぐって、野家啓一の『物語の哲学』や石田英敬の『現代思想の教科書』、デュアン・マイケルズやフランソワ・メシャンの連続写真などが取り上げられ、言語体系と美術作品との関係が検討されました。

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【Theory Round Table 前期講義スケジュール】
第5回|田中正之|6月16日(水)18:30-20:00
第6回|岡田温司|7月10日(土)18:30-20:00