絵本講座 ゲスト講義=佐藤紘彰

June 5, 2008|講義

ゲストの佐藤紘彰さんは、昨年、アメリカでJapanese Women Poets: An Anthologyを上梓されました。この本は、8世紀の記紀歌謡から現代までの日本の詩歌、しかも女性の詩歌に限定して集めた本です。翻訳の際、意訳と直訳、どちらを優先させるかといった翻訳における論争の話やこのアンソロジーを編むにあたっての裏話などを教えて頂きました。このアンソロジーの意義や重要性、女性にしか出来ない表現とは何かについて、時間の関係もあり、自ら単刀直入に語られなかったのですが、詩を読む事によってそれをわかってほしいという思いがあるからでしょうか? 佐藤さんの英語を日本語に訳した文章を読むと、言葉の一語一句をかみしめるように訳されている印象があります。会場から「是非この本の日本語版を出版してほしい」と要望がありましたが、本当にそう思います。[田原]

sato_5.jpgsato_4.jpgsato_1.jpg
講義は、「アヴァンギャルドのための絵本講座 20世紀のテーゼとしての女性と表現」
(講師=ぱくきょんみ)ゲスト講義として、5月26日に行なわれました。