Theory Round Table 講義=田中正之[7月20日]

July 5, 2011|講義

Theory Round Tableでは、田中正之氏(西洋近現代美術史)をお招きし、以下のテーマで講義を行なっていただきます。
なお、本講座は、「クリティカルな場所(臨界/エントロピー)」を2011年度共通テーマとして開講されます。

「不気味なもの」、主体の危機と防衛

今回の講義は、フロイトの3つのテクスト、「無気味なもの」、「メデューサの首」、「快感原則の彼岸」をもとに話を進めていきたい。これらの3つのテクストをもとに、主体の危機と防衛の問題を論じていこうと思うのだが、まずはこれらのテクストを要約しながら、それらに論じられている問題の射程を確認することから始める。そのうえで、ピカソの《アヴィニョンの娘たち》、ウィレム・デ・クーニングの《女》の連作、そしてマン・レイの諸作品に言及しながら、主体の危機と防衛といった問題を作品との関連で論じていくつもりである。これらのフロイトのテクストに加えて、近年翻訳が刊行されたイヴ=アラン・ボアとロザリンド・クラウスによる『アンフォルム』、そしてアンソニー・ヴィドラー『不気味な建築』を読んでいただければ、議論の輪郭はあらかじめつかんでいただけるかと思う。
――田中正之

申し込み方法
*講座受講生以外の方も、1コマ2,000円の受講料で聴講することができます。(会員以外の方は、別途入会手続が必要です)
*事務室までお電話/ファックスでまたは直接ご予約ください(定員に達し次第受付を締め切りますのでお早めにお申し込みください)。

■日時:7月20日(水)18:30-20:00
■会場:四谷アート・ステュディウム講義室【地図】
※仮校舎での開講となりますのでご注意ください。【詳細】
■受講料:2,000円
■お申し込み / お問い合わせ
近畿大学国際人文科学研究所東京コミュニティカレッジ
四谷アート・ステュディウム事務室
〒107-0061 東京都港区北青山2-7-25 神宮外苑ビル3F
tel. 03-3351-0591(9:30-17:00、日曜・祭日 休)
fax. 03-3353-7300


田中正之たなか・まさゆき
1963年生まれ。西洋近現代美術史。武蔵野美術大学教授。国立西洋美術館主任研究員(1996-2007年)を経て現職。展覧会として、00年「ピカソ:子供の世界」、04年「マティス」展、07年「ムンク」展などを組織。主な論文=「マン・レイにおける女性の目の表現と『不気味なもの』」『美学』第50巻第3号(美学会)、「アリアドネー・ポーズとウォルプタス」『西洋美術研究』No.5(三元社)など。

【Theory Round Table 開講スケジュール】