足立智美 電子工作/電子音楽 夏季集中講座 受講生募集[8月1日-4日]
この講座は、現在の電子音楽製作のプラットフォームである、コンピュータの存在をあえて無視し、半田ごてを握ってオリジナルの回路を造り、既存の電子装置を違ったやりかたで繋いで、オリジナルのコンセプトと音響を作り出すためのワークショップです。オームの法則も忘れてしまったような、素人を対象としています。デジタルではなくアナログベース、肉体派です。音楽をメインにしていますが、視覚芸術にも応用できるでしょう。
キーワード
100円コンタクトマイクで森羅万象の音を聴く/空中に漂う音を拾う/
ノイズマシーンを作る/できてたら壊す/
貧乏でも電子音楽/光を音に、音を光に/出力に入力/ダンスで音楽/
19世紀のテクノロジーで電子音楽ができるか?/
体に電気をちょっと流してみたり/チュードアの音ってどうなってるの?
■カリキュラム:
第1日|手作り電子音楽の歴史。デモンストレーション。ガイダンス。
ジョン・ケージ、デヴィッド・チュードア、ミシェル・ヴァイスヴィッツらによる手作り電子音楽の歴史を振り返り、基本的な発想を習得する。現在このジャンルで起こっていることを視聴、及び足立智美のオリジナル楽器、トモミン、トモリンや、コンタクトマイク、電磁ピックアップのデモンストレーション。
必要工具、参考図書などのガイダンスも最後におこないます。その後、希望者と秋葉原ツアーあり。
第2日|エフェクターの使い方。エフェクターの狂わせ方。
PA、マイクなど音響装置の基本と既製のエフェクターの使い方を学び、まず常識的なことができるようにします。そしてそれらを組み替えることで別の音楽を作り上げるやり方を学びます。この日は半田ごてを使わないので、半田ごてを握る勇気のない人はこの日を受講するとよいでしょう。第3―4日を受講する人の基礎・応用のためだけでなく、自分の楽器に電子的操作を加えてみたい演奏家にも役立ちます。
第3-4日|自作電子楽器
半田ごてとブレッドボードで以下を実習します。
コンタクトマイクの製作/発振器の製作/発振器の狂わせ方
光センサーの使い方/各種センサーの自作
■日時:
8月1日(土)13:00-16:00(終了後、希望者と秋葉原ツアー)
8月2日(日)18:30-21:30
8月3日(月)18:30-21:30
8月4日(火)18:30-21:30
■受講料/受講案内:
-基本的には全講座受講することをお勧めします。
各日2コマ×4日=全8コマ[2単位]…………16,000円+材料費※
-しかし半田ごてを握りたくない人は
第1日+第2日=4コマ[1単位]…………8,000円
-もうPAやエフェクターについてよく知っている人は
第1日+第3-4日=6コマ[1.5単位]…………12,000円+材料費※
という受講もできます。(*1単位=1コマ 1時間30分×4回)
※第3-4日受講者は1,500-2,000円の材料費が別途かかります。材料費は実習に使う、IC、各種電子部品、ブレッドボード、配線材、電池、センサーなどの代金です。これらは持ち帰りできます。第3-4日受講者は基本的な工具(半田ごて、ニッパーなど)を持参して下さい。詳しくは申し込み後連絡します。安く上げようとすれば2,000円くらいですむでしょう。第1日目にもガイダンスをします。
■定員:第1日=40名、第2-4日=各20名
■会場:四谷アート・ステュディウム講義室
■お申し込み/お問い合わせ:
近畿大学国際人文科学研究所 東京コミュニティカレッジ
四谷アート・ステュディウム事務室
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-5 2F
tel. 03-3351-0591(9:30-17:00、日曜・祭日 休)
fax. 03-3353-7300
足立智美|あだち・ともみ
1972年生まれ。パフォーマー/作曲家。声、コンピュータ、自作楽器を用いたソロ演奏や音響詩、ビデオ、キネティック・インスタレーション、ダンサーとのコラボレーションなど、幅広い活躍で注目される。主なCD=『ときめきのゆいぶつろん』(naya records)、『足立智美ロイヤル合唱団/Yo』(Tzadik)、『記号説/う・む――高橋悠治による北園克衛と足立智美による新國誠一』(水牛)など。