THEORY ROUNDTABLE ゲスト講義=倉数茂
「THEORY ROUNDTABLE」(講師=石岡良治)では、モダニティ以後現在に至る芸術理論を概観し、クライスト、ポー、マラルメ、あるいはポール・ド・マン、フレドリック・ジェイムソン、ジル・ドゥルーズなどのテクストを読んできました。さらに今年度は芸術の制作行為(ポイエーシス)に焦点をあて、ゲストの先生方の講義が行われています。前期は、林道郎氏にロバート・モリスについて、松浦寿夫氏にボナールの絵画について、平倉圭氏にゴダールを中心に映画と「顔」について講義をしていただきました。
このたびは気鋭の批評家倉数茂さんをお招きし、様々な芸術ジャンルのあり方が現在とは異なっていた中世を題材に、「切断と接続の美学──シュールレアリスムから連歌まで」と題するレクチャーを行なっていただきます。
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中世という時代をふりかえるとき、現在とはまったく異なった美的な営みが生き生きと息づいていたことを確認することができます。とりわけそこでは連歌や茶の湯といった集団的な身体の現前(と非現前)に依拠した美的実践のための作法が練り上げられました。その主題系は、むしろ近代の乗り越えを図った二十世紀前半のアヴァンギャルドにも通底するものです。今回は中世の美学に注目することで、近代において「芸術」「芸術家」の役割というのがどのようなものであったのかを逆照射してみたいと思います。
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申し込み方法
*「THEORY ROUNDTABLE」受講生以外の方も、2,000円の受講料で聴講することができます。
*受講ご希望の方は、事務室までお電話/ファックスでまたは直接お申し込みください。
■日時 : 2007年8月30日(木)18:15-
■会場 : 四谷アート・ステュディウム講義室
■受講料 : 2,000円
■お申し込み / お問い合わせ
近畿大学国際人文科学研究所東京コミュニティカレッジ
四谷アート・ステュディウム事務室
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-5 2F
tel.03-3351-0591
fax.03-3353-7300
(9:30-17:00、日曜・祭日 休)
※但し8月22日までは夏期休業
倉数茂[くらかず・しげる]
1969年生れ。日本近代文学。福建省アモイ大学外籍教師。
論文=「一九九五年〈から/へ〉の呼び声」『現代思想』2005年11月号
「ゲームの終わり、始まりのゲーム」『新潮』2006年10月号