Theory Round Table シンポジウム|岡田温司/松浦寿夫/岡﨑乾二郎[3月1日]

February 18, 2014|講義

Theory Round Tableでは、岡田温司氏(西洋美術史、京都大学大学院教授)、松浦寿夫氏(画家、西欧近代絵画史、東京外国語大学教授)をゲストに、岡﨑乾二郎(造形作家、本校主任ディレクター)とともにシンポジウムを開催いたします。

生産過程としての芸術

Theory Round Tableのセミナーは、その開設以来、生産の条件の分析にのみ集中してきたといっても過言ではない。それは、実践のために有益な知識を供給するといった意図をことごとく欠いた、様々なインフラの仮設的な構築の実践以外の何ものでもなかったはずだ。既存のインフラを破砕させると同時に、それ自体も破砕対象であるようなインフラ構築を具体的に実践することにおいて、非=芸術の拡がりの航行に向かう船舶工場であろうとする我々は、束の間の停泊地を離れ、新たな漂流の準備をすでに開始している。そして芸術教育、理論に於ける実践とは、非=理論の無限性への不断の跳躍の試みでしかありえない以上、このセミナーは際限なく続行される。それゆえ、今回のセミナーも最期のセミナーではありえず、かつてのセミナーがすべてそうであったように、絶対的な開始のセミナーとなるだろうし、セミナーという空間のインフラ構築を試みることによって、無数の合図を発信するだろう。(松浦寿夫)

※本講座は、『芸術と(いわれる)生産過程あるいは「生」活 』を2013年度の共通テーマとして開講されます。

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申し込み方法
*事務室までお電話/ファックスでまたは直接ご予約ください(定員に達し次第受付を締め切りますのでお早めにお申し込みください)。

※一部告知に、受講には要会員資格とご案内いたしましたが、
四谷アート・ステュディウム会員以外の方のお申し込みが可能になりました。

■日時:2014年3月1日(土)19:00─21:00
■会場:四谷アート・ステュディウム講義室 【地図】
■受講料:2,000円

■お申し込み / お問い合わせ
近畿大学国際人文科学研究所東京コミュニティカレッジ
四谷アート・ステュディウム事務室
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-5 2F
tel. 03-3351-0591(9:30-17:00、日曜・祭日 休)
fax. 03-3353-7300


岡田温司おかだ・あつし
1954年生まれ。西洋美術史。京都大学大学院教授。主な著書=『もうひとつのルネサンス』(平凡社ライブラリー)、『ミメーシスを超えて──美術史の無意識を問う』(勁草書房)、『モランディとその時代』(人文書院)、『芸術(アルス)と生政治(ビオス)』(平凡社)、『フロイトのイタリア──旅・芸術・精神分析』(平凡社)、『肖像のエニグマ──新たなイメージ論に向けて』、『デスマスク』(岩波書店)、『アガンベン読解』(平凡社)、『アダムとイヴ──語り継がれる「中心の神話」』(中公新書)など。

松浦寿夫まつうら・ひさお
1954年生まれ。画家、西欧近代絵画史。東京外国語大学教授。主な著書=『講座20世紀の芸術 第4巻 技術と芸術』『講座20世紀の芸術 第8巻 現代芸術の焦点』(いずれも共著、岩波書店)、『朝日美術館 西洋編9 ボナール』(共編著、朝日新聞社)、『モデルニテ3×3』(共著、思潮社)、『村山知義とクルト・シュヴィッタース』(共著、水声社)、『絵画の準備を!』(岡崎乾二郎との対談、朝日出版社)など。

岡﨑乾二郎おかざき・けんじろう
1955年生まれ。造形作家。近畿大学国際人文科学研究所教授。主な作品=《あかさかみつけ》《灰塚アースワークプロジェクト》《回想のヴィトゲンシュタイン》《Random Accident Memory》《I love my robots》(Trisha Brownとの共作)など。主な著書=『ルネサンス 経験の条件』(筑摩書房)、『れろれろくん』(ぱくきょんみとの共著、小学館)、『ぽぱーぺぽぴぱっぷ』(谷川俊太郎との共著、クレヨンハウス)、『絵画の準備を!』(松浦寿夫との共著、朝日出版社)、『芸術の設計』(フィルムアート社)など。http://kenjirookazaki.com/

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