岡﨑乾二郎ゼミ 基礎 講義録をアーカイブスにて公開
「岡﨑乾二郎ゼミ 基礎」の2012年度講義録の一部をアート・ステュディウム・アーカイブスに公開しました。
2012年度ゼミは、異なる3つのプロジェクトで構成されました。2013年度は「絵画編」の後、「彫刻編」という2つプロジェクトで構成されます。コンセプト、課題、講評のゼミ内容が詳細に掲載されていますので、ゼミの資料としてご参照ください。
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岡﨑乾二郎ゼミ 基礎|2012年度講義録より
●歴史的な出来事を表現する。〈前編〉|〈後編〉
●世界は絵本のように。
目次
1. 歴史的な出来事を表現する。〈前編〉[4.8公開]
- 【概要】
- 【「歴史画」としての写真】
●「作為的(やらせ)」とは? 「出来事」とは何か?
○絵画と写真 / ○出来事を認識することはできるのか?──因果・ストーリー / ○出来事の前後
●歴史画の問題
○プレス・フォト(報道写真) / ○動画と静止画 / ○アンリ・マティス / ○光と影── ブリューゲル / ○「飛び込むひと」というモチーフ / ○「握手」というモチーフ / ○出来事そのものは知覚・感覚できない / 現在以上の現在を作り出す
- 【課題「写真の模写」】
- 【課題講評より】
その他言及される作家:ポール・ドラローシュ、ジェフ・ウォール、トーマス・デマンド など
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2. 歴史的な出来事を表現する。〈後編〉[4.17公開]
- 【課題「映画を写真で抽出する」】
- 【建築空間と出来事】
●映画『しとやかな獣』について
- 【予兆と自然】
●映画『ハプニング』について
- 【ピンホールカメラとは何か】
●カメラの先駆であるカメラ・オブスクーラとピンホールカメラに含まれる問題
○山中信夫、宮本隆司、佐藤時啓の比較
- 【「主観」を成立させるものとしての写真】
○写真には撮った者の主観が必ず入り込んでしまう
●ロラン・バルトの写真論
○「コード化されていないメッセージ」とは何か? / ○マルティン・ハイデガー『芸術作品の根源』
- 【イタリア・ファシズム建築の特異な古典性】
●映画『暗殺の森』について
○イタリア・ファシズム建築と形而上絵画 / ○建築家アルド・ロッシ
- 【次回までの課題】
その他言及される作家:ロバート・キャパ、ロバート・メイプルソープ、ジュゼッペ・テラーニ、アダルベルト・リベラ、ドナルド・ジャッド、ジョルジョ・デ・キリコ、ジョルジョ・モランディ など
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3. 世界は絵本のように。[4.23公開]
- 【絵本について】
●絵本というメディアが規定する形式とは何か?
1. 物体性 / 2. 12のフレーム / 3. こども、老人、外国人、宇宙人が相手
- 【課題「土をテーマに12見開きの場面をつくる」】
●絵本の種類
- 【課題についての注釈】
1. データ収集 / 2. 束見本 / 3. 形式・方法論 / 4. 3に対する批判
- 【絵本特有の「泣け方」とは?】
○絵本『ちいさいおうち』について / ○絵本『サラダでげんき』について
- 【絵本というメディアの哲学的な側面】
言及される作家:バージニア・リー・バートン・石井桃子、角野栄子・長新太、谷川俊太郎 [子供用以外の絵本=Artist Bookをつくった美術家たち]マルセル・ブロータス、ローズマリー・トロッケル、ペーター・フィッシュリ&ダヴィッド・ヴァイス、ソル・ルウィット など