平倉圭著 『ゴダール的方法』刊行

December 9, 2010|お知らせ

『「映像ゼミ」理論と実践』講師、平倉圭さん初の単著がいよいよ刊行されます。

『ゴダール的方法』
平倉圭著

発行:インスクリプト
定価:本体3,200円(税抜)
発売:2010年12月25日予定

A5版上製336頁
装幀:間村俊一
装幀用図版:『ゴダール・ソシアリスム』(ジャン=リュック・ゴダール監督作品、2010年)

【詳細】

内容

ハイ・レゾリューション・ゴダール!

その音‐映像を0.1秒オーダーで注視せよ。
高解像度の分析によって浮かび上がる未聞のJLG的映画原理。
映画史=20世紀史を一身に引き受けようとするゴダールは、映画に何を賭しているのか?
そして21世紀のゴダールはどこへ向かうのか?
映画論の「方法」を更新する新鋭の初単著。ゴダールとともに、知覚経験の臨界へ!

《ゴダールの映画にもまた、そのような「新たなる視聴」の誕生を促す高解像度のスタイルがあると言うことができるだろう。本書はいわば映画の「新しい観客」としてふるまい、ゴダールの映画をデジタル編集台で操作・変形することで分析の解像度を更新しようとしている。私たちは編集台に接続し、高解像度ゴダールの経験に突入する。そして他人の映画をヴィデオテープやDVD、あるいはネット動画から引用して再編集してしまうゴダールの映画のなかには、私たちがそのような「新しい観客」としてふるまうことを押しとどめるいかなるものも存在しない。》(本書序章より)

目次

序章 新たなる視聴
1:思考 2:方法 3:来歴

第1章 結合
1:正しさ 2:〈と〉と失語 3:実例教育

第2章 問いと非応答
1:ミキシング 2:非応答 3:問い=拷問

第3章 見逃し、聴き逃し
1:複数の顔 2:複数の視‐聴 3:こことよそ

第4章 類似
1:ディゾルヴ 2:ダイアグラム 3:分身

第5章 受苦と目撃
1:記憶喪失 2:受苦 3:目撃

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あとがき/英文梗概/フィルモグラフィー/索引