絵本講座 ゲスト講義=佐藤紘彰[5月26日]/清水ミチコ[5月30日]

May 9, 2008|講義

アヴァンギャルドのための絵本講座 女性と表現編
5月に、お二人のヴィヴィッドなるゲストをお迎えします。――ぱくきょんみ


5月26日(月)午後6時30分−8時
佐藤紘彰氏
[翻訳家]

 1986年、わたしがニューヨークに滞在する機会を得たときに、アメリカ文学者、金関寿夫先生から手渡された紹介リストのなかに佐藤さんのお名前がありました。高名な翻訳者であることを知り、畏れ入ってしばらく連絡も出来ませんでした。それでニューヨーク滞在も終わるころお目にかかることになったのですが、画家のオープンハウスから始まって、佐藤さんの行きつけのレストランやバーに同行することになりました。
 詩の話はしたでしょうか。
 いいえ、まったく、しませんでした。
 テキサス出身の女性がまかなうレストランで、佐藤さんとマダムが親しく話す場所の脇で、ことばの端々をかみしめていたというところでしょうか。短期滞在者には到底たどりつけない、ことばの森の奥をかいまみつつ。
 それから20年という歳月が流れ、ある日佐藤さんから手紙が舞い込みました。日本の女性詩人のアンソロジーを編んで出版するということで(その出版にはかれこれ20年に亘る紆余曲折あり)「ぱくさん、詩集を送ってください」とありました。手紙やメールのやりとりが始まりました。
 そして昨年、晴れてJapanese Women Poets : An Anthology
Introduction and Translation by Hiroaki Satoは上梓されました。いわゆる記紀歌謡の時代(8世紀)から、現代まで、長歌、短歌、俳諧(俳句)、漢詩、自由詩と、すべての形式を網羅する大著は、ニューヨークで感知したことばの森の書き割りが急転換して、万葉の紫野に、(われらが彷徨う)たましいがタイムトラベルしたような、揺さぶりを与えてくれました。アルファベットの文字が《等価の平野》にたましいを解き放ったのでしょうか。
 今回、明治学院大学の特別講義に来日された佐藤さんは、明くる日《等価の平野》へ飛び立つ前に、四谷へ寄られます。
 なお、アンソロジーは、下記の方法でも入手可能ですが、当日頒布もしますのでお愉しみに。

Japanese Women Poets: An Antohology (Japan in the Modern World)
レヴュー:http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/fb20071111dr.html

5月30日(金)午後7時30分−21時  
清水ミチコ氏
[タレント]

言葉の魔術師 清水ミチコさんが 来校されます。
コトバの玉手箱そして、はてまた、あけてはいけないパンドラの箱?

ことばがことばとしての魅力を発するのは(つまり意味を持つのは)
それが実際に人の身体から、口から(顔から)、身振りをもって、繰り出されるときである。
そのとき、はじめてコトバは 生きた——人そのもののタレント表現となる。
だったら、そのコトバの力を駆使すれば、わたしたちは誰にだって、変身できるはず。
ことば、そして人の本質(ヒトガラ?)は、パフォーマンスによって、そのとき作られるのだ!

天才清水ミチコによる、言語行為論(パフォーマティブ理論)の脱構築!!
ぜったいに見逃せません。
            
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申し込み方法
*講座受講生以外の方も、2,000円の受講料で聴講することができます。
*受講ご希望の方は、事務室までお電話/ファックスで
または直接お申し込みください(定員に達し次第受付を
締め切りますのでお早めにお申し込みください)。

■日時 :
2008年5月26日(月)18:30−20:00|佐藤紘彰
5月30日(金)19:30−21:00|清水ミチコ(※時間が19:00−20:30より表記に変更になりました)
■会場 :
5月26日|四谷アート・ステュディウム講義室
5月30日|GALLERY OBJECTIVE CORRELATIVE(校舎1階)
■受講料 : 各2,000円
■お申し込み / お問い合わせ
近畿大学国際人文科学研究所 東京コミュニティカレッジ
四谷アート・ステュディウム事務室
〒160−0004 東京都新宿区四谷1−5 2F
tel. 03−3351−0591(9:30−17:00、日曜・祭日 休)
fax. 03−3353−7300


佐藤紘彰[さとう・ひろあき]
>>略歴・出版関係一覧

清水ミチコ[しみず・みちこ]
タレント。岐阜県出身。文教女子短大卒業。
1983年よりラジオの構成作家を務め、次第に出演もするように。
84年、テレビCMの声のキャラクターを始め、86年には渋谷ジァンジァンにて初ライブ。87年にフジテレビ「冗談画報」でテレビデビュー。同年「笑っていいとも!」で全国区デビューを果たし、その年の12月にファーストアルバム『幸せの骨頂』でCDデビュー。
88年、ゴールデンアロー賞芸能新人賞受賞。
現在は、日本テレビ系「メレンゲの気持ち」(ナレーション)、テレビ東京系「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」、フジテレビ系「ハピふる!」(金曜担当)、TBS系「ドラマ39 ママの神様」、ニッポン放送「ラジオビバリー昼ズ」・「ミッチャン・インポッシブル」、J-WAVE「DoCoMo Making Sense」のレギュラー番組の他、テレビブロスにコラム「私のテレビ日記」を連載するなど、さまざまな分野で活躍。
最新CDは「リップサービス」(ソニーミュージック)、近著は三谷幸喜氏とのラジオ本第2弾「いらつく二人」。6月には昨年行われたライブの模様を収録したDVD『清水ミチコのお楽しみ会 LIP SERVICE』が発売予定。
清水ミチコオフィシャルホームページ 
http://www.4325.net