映像で観るアーティスト 2
ニキ・ド・サンファル再考−60年代の初期作品から

GALLERY OBJECTIVE CORRELATIVEは、ロバート・ラウシェンバーグに引き続きニキ・ド・サンファルの映像を取り上げます。

60年代「射撃絵画」によってヌーヴォー・レアリスムのメンバーとされたニキ・ド・サンファル(Niki de Saint Phalle, 1930-2002)。そこにはジャン・ティンゲリーやイヴ・クラインらが、またその周辺にはラウシェンバーグやジャスパー・ジョーンズなどがいました。

Who is the monster−you or me?
コントロールされない、不可解で破壊的な本能をそなえた人間を、自分をも含めて「モンスター」と呼んだニキ。ヌーヴォー・レアリスムとの関わりのなかからニキの芸術はどのように展開したのか。その半生と、作品の全貌を描き出したドキュメンタリー『ニキ・ド・サンファル−美しい獣(ひと)−』を観ることを通して、ニキの作品とその芸術観に新たなひかりをあててゆきます。

■上映スケジュール:
2004年12月11日(土)/12(日) 15:00-(14:30開場,17:00 終了予定)

『ニキ・ド・サンファル−美しい獣(ひと)−』上映の前に、初期の「射撃絵画」を中心にその作品を紹介するスライドショー(約10分)を予定しています。

■上映映画作品:
『ニキ・ド・サンファル−美しい獣(ひと)−』
原題:Niki de Saint Phalle−Wer ist das Monster-du oder ich?
      (Niki de Saint Phalle−Who is the monster-you or me?)
1995年/ドイツ/93分/カラー/16ミリ/日本語字幕版
脚本・監督/ペーター・シャモーニ
出演/ニキ・ド・サンファル、ジャン・ティンゲリーほか

■配付資料代: 600円

■定員: 50名(先着順)

■会場:
Gallery Objective Correlative
近畿大学国際人文科学研究所 
四谷アート・ステュディウム/東京コミュニティカレッジ 1F
〒 160-0004 東京都新宿区四谷1-5(JR四ツ谷駅 徒歩3分)

■主催: 近畿大学国際人文科学研究所

■企画: アートプロデュース講座(担当:松元みぎわ)

■お問い合わせ:
四谷アート・ステュディウム/東京コミュニティカレッジ 
〒 160-0004 東京都新宿区四谷1-5
TEL.03-3351-0591 (電話受付: 午前9時30分〜午後5時、日曜・祭日は休)
Fax.03-3353-7300

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■ニキ・ド・サンファル
1930年パリに生まれる。厳格なカトリック教育を受け、家庭や社会における抑圧と欺瞞のなかで神経衰弱に陥るが、絵を描くことで回復、芸術家になることを決意する。絵の具を埋め込んだレリーフを銃で撃つ「射撃絵画」によって注目される。続いて鮮やかな色彩と大胆なフォルムをもつ「ナナ」シリーズを発表。ティンゲリーとの合作である観客が体内に入れる巨大なナナ《ホーン(彼女)》は話題となる。1998年イタリアに彫刻庭園《タロット・ガーデン》を20年かけて完成。2002年アメリカ・サンディエゴにて死去。

■上映作品について
『ニキ・ド・サンファル−美しい獣(ひと)−』は、アーティストとして活動を続けるニキの姿とその作品を、ニキ製作の映画『ダディ』『夜よりも長き夢』の映像を交えて描き出すドキュメンタリー映画。生い立ちから制作風景、創造の変遷、その心境やティンゲリーとの関係などが、ニキ自身のナレーションによって綴られていく。また、「射撃絵画」のパフォーマンスやティンゲリーによるネバダ砂漠でのハプニングの記録など、美術史のうえでも貴重な映像にふれることができる。