特別上映 岡崎乾二郎《回想のヴィトゲンシュタイン》

造形作家、岡崎乾二郎の8ミリ映画《回想のヴィトゲンシュタイン》がデジタル化され、20年ぶりに上映されます。

※トークイベントあり(デジタル化についての解説+参考映像の上映を予定)

今回上映する映像は、HDTV(高精細テレビ)の4倍、SDTV(標準テレビ)の27倍の解像度を持っています。世の中で見られる映像メディアは、何らかの圧縮がなされたものが大半ですが、今回デジタル化した8ミリ作品は、撮影・編集の工程を非圧縮で行っています。また限りなく非圧縮に近い高品質な、Jpeg2000コーデックでの上映を行う予定です。

>>関連テクスト:
岡崎乾二郎「8ミリ映画『回想のヴィトゲンシュタイン』への想起(そのひとつ)」

■上映作品
回想のヴィトゲンシュタイン|1988/60min/デジタル版[オリジナル:8mm]
1988年にある大学の企画展のために制作、そして上映した8ミリ映画です。30分一巻の二巻組で計60分。市販の8ミリフィルムを使う限り、一回の撮影時間は連続おおよそ3分間と限られている。すなわち1時間の映画は、自動的に3分×20の断章の連なりとなる。3分といえば、予告編あるいはダイジェスト(回想)の時間。音楽でいえば、シングル盤一曲の時間。8ミリ映画を作ることは、1時間という時間の連続をバラバラに断ち切り、再び、その間に(ありうるだろう別の)時間を立ち上げ(つなぎ止め)ることに他ならない――というのが当時の幼い考えでしたが、このたび、慶應義塾大学DMCの強力な協力によって、この拙い映画がデジタルデータとして再生されることになりました。(まさか、この映画がこのdurationまで含むことになるとは予想していませんでした)。20年の実際の時間の経過までが回想され、新たに学び直されることになったわけです。次はもっといい映画を作ろう。――岡崎乾二郎

■日時:2008年4月4日(金)18:30-[18:00開場]

■会場 :
旧四谷第三小学校体育館
※GALLERY OBJECTIVE CORRELATIVE隣
〒160-0003 東京都新宿区本塩町2

■入場料:無料 ※要予約

■定員:150名

■主催:近畿大学国際人文科学研究所 四谷アート・ステュディウム

■技術協力:慶應義塾大学 デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構(DMC)

■プロジェクター提供:日本ビクター株式会社

■お問い合わせ :
四谷アート・ステュディウム
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-5(JR四ッ谷駅徒歩3分)
Tel : 03-3351-0591 Fax : 03-3353-7300

■慶應義塾大学DMC 太田直久教授からのメッセージ
本上映は、当初は昨年3月に慶應義塾大学にて予定されていましたが、技術的問題が発生したために、延期させていただきました。関係者の皆様には、大変ご迷惑をおかけいたしました。今回は、問題を解決し、再度上映のご案内をさせていただいております。大変お待たせをいたしましたが、是非ご期待いただきたいと思います。