伊部年彦展

「自分に罠をかける」と、伊部年彦はいう。
その都度判断を迫られる、限定的な状況に自らをおくことで、自身に内在化している手癖や、教育された偏向的なメソッドを超えること。

まるで賭客のようなその手つきは、いわゆる「絵画」というジャンルを支える暗黙の土台をもてあそぶ。

あるいは、小枝の揺れや鳥の気配につぶさに反応するデレク・ベイリ−の即興演奏に共感を覚える、と語る伊部は、彼の様に、回収することのできない余剰を作品に取り込もうと格闘する。

一見、無邪気でありながら、情け容赦ない作家のこういった戯れは、しかし、確実に、形骸化した「絵画」に生命を与えるのだ。

本展では会期を前期と後期の日程に分け、前期は作家が制作を公開し、後期はそこからうまれたものをもとに展示を再構成する。

加えて、作家によるワークショップと、それと同様のテーマ設定をしたクロージング・パーティーも開催する。


■会期 : 2006年5月27日─6月10日 [月曜休廊]
公開制作 : 5月27日─31日
展示会期 : 6月3日─10日

■イベント : 6月10日
ワークショップ : 15:45─18:15 受講料¥2000
クロージング・パーティー"Type Taste" : 18:45 (企画・制作:伊藤健)

■開場時間 : 12時00分─19時00分
(最終日は21:45まで.但しワークショップの時間は除く)

■主催 : 四谷アート・ステュディウム 実践アート・プロデュース講座

■会場 :
GALLERY OBJECTIVE CORRELATIVE(四谷アート・ステュディウム1F)
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-5(JR四ッ谷駅徒歩3分)
Tel : 03-3351-0591 Fax : 03-3353-7300

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伊部年彦 Toshihiko Ibe

1968 静岡県に生まれる
1996 Bゼミ Schooling System修了
2001 セゾンアートプログラム・アートイング東京2001
2003-05 個展(switch point , 東京)